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まだ世にない新しいものをつくり、豊かな社会を実現する

  • 株式会社未来機械
  • 2020.12.14
  • 香川県高松市他

未来は、どんな世界になるんだろう。
車が空を飛び、ロボットが様々な仕事をし、過去や未来にも行き来ができる。もしかしたら、国民的なアニメに登場する猫型ロボットも開発されているかもしれない。幼少期、頭の中で未来を空想したことは、誰にでもあるのではないだろうか。

未来機械は、「未来の課題を先進ロボットテクノロジーで解決する」ことを目指して、ソーラーパネル清掃ロボットをはじめとするロボット機器やレーザーセンサーの研究開発、製造、販売を手がけるベンチャー企業だ。

未来機械は、ロボットをつくることを通じ、新しい未来をつくっている会社なのだと思う。
もちろん、今の世の中のニーズと、実現可能なテクノロジーとの折り合いが必要となる。しかし、そのものづくりの根っこの部分には、子どもが理想の未来を思い描くことと変わらないものがあるように感じる。そして、そのひとつひとつのものづくりこそが、社会を少し前に進め、理想とする未来を形づくっているのだと思う。

 

〈インタビュー相手〉

百田 貴大(ももた たかひろ)さん|株式会社未来機械 開発・製造ユニット 機械設計担当

岩城 有香(いわき ゆか)さん|株式会社未来機械 営業・マーケティングユニット マーケットコミュニケーション担当

 

――自分の想いとやりたいことを実現するための転職

最初にお話を伺ったのは、開発部門で機械設計を担当する百田貴大さん。百田さんは、香川県にはまったく地縁が無い中、移住して未来機械にジョインした。その原動力になったのは、「新しいものをつくりたい」「ものづくりを通じて社会に貢献したい」という純粋な想い。想いを実現する場所として、なぜ未来機械を選んだのか、未来機械での仕事に携わって何を感じているのか、話を聞いた。

 

(お話を伺った百田さん)

(お話を伺った百田さん)

 

―未来機械に入社されるまでのキャリアについて教えてください。

百田:熊本県の出身で、大学院卒業まで熊本で過ごしました。最初の就職先は関東のインフラ企業で、放熱部品の設計や技術営業を担当しました。「ものづくりをしたい」という想いと、東日本大震災の後に就活が始まったこともあり「不況の影響が小さい安定した企業が良い」と考えて就職先を選びましたね。そこで社会人経験を積み重ねる中で、「さらに社会に役立つ仕事がしたい」という想いが強まり、大手電機メーカーに転職し、当時技術開発が盛んだったリチウムイオン電池の機構設計や技術企画を担当しました。その後、未来機械に転職しました。

 

―電池を通じ、社会に貢献するものづくりが実践できていた中で、どうして再度転職を考えたのですか。

百田:「自分で新しいものをつくりたい」という想いが強くなったんです。前職では担当が決まっていて、電池関連の開発にしか携われないと思っていたので。

 

―その中で、なぜ未来機械を選ばれたのですか。

百田:「今の世の中にない新しいものをつくり、社会に貢献したい」という想いを軸に、ふたつの点に注目して、転職先を探しました。ひとつはベンチャー企業であること。今までの技術に囚われるだけでなく、世の中の動きに応じて柔軟に動ける会社が良いと考えたからです。もうひとつはものづくりを実践している企業であること。自分のキャリアを活かせるのはやはりものづくりだと考えたからです。
「ベンチャー×ものづくり」の両者を満たす企業を探すと、かなり絞られるんです。場所は日本全国どこでも良かったですね。つくるものに最も新規性があって、より良い未来に向けたものづくりをしていると感じたのが、未来機械でした。
社長はロボットテクノロジーで未来をより良い社会に変えていきたいと本気で考えていて、自分と向いている方向が同じだったことも大きかったですね。

 

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(百田さんの仕事の様子)

(百田さんの仕事の様子)

 

――大企業からベンチャー企業に転職して感じる違い

―入社してみて、今までの職場との違いをどのようなところに感じますか。

百田:まず、社員同士の距離感が近いですね。誰にでも気軽に相談できる関係があります。あとは個人個人の裁量が大きく、担当する業務の範囲も広いです。社内で了承を得られれば、個人個人の判断でスピード感を持って動く場面もあるので、マニュアルがなくても仕事を前に進められる人が多いですね。このあたりはベンチャー企業のイメージ通りだと思います。

 

―開発の業務において違いを感じるところはありますか。

百田:大手企業は役割分担がしっかりしていて、どちらかと言うと担当する領域のエキスパートになっていくイメージだと思います。未来機械ではひとりひとりの業務領域が広いので、より幅広いスキルが養われると思いますね。

 

―今まで経験した最も印象に残っている業務は何ですか。

百田:清掃ロボットの機構設計の業務ですね。入社して間も無いタイミングで、しかも私自身はロボット設計の経験はなかったのですが、会社としても初めての機能を搭載する清掃ロボットの機構設計を任されました。そのスピード感と、チャレンジングなところは、ベンチャーならではだと思いました。

 

―未来機械の仕事だからこそ感じられるやりがいはありますか。

百田:やはり、今までに無い製品を設計し、目の前に形となって出来上がるというところは、技術者として楽しいですね。それが市場に出て誰かの役に立つことが社会貢献に直結するので、とてもやりがいを感じられる仕事だと思います。

 

(実際に稼働しているロボットの様子)

(実際に稼働しているロボットの様子)

 

 

――家族で住む+バリバリ働く+海外と関わる

次にお話を伺ったのは、営業部門で営業管理や輸出入に関する業務を担当する岩城有香さん。岩城さんは、香川県の出身で、出産を機にUターンし、未来機械にジョインした。岩城さんのキャリアのキーワードのひとつは「海外」。今までのキャリアや、未来機械に入社した経緯、そして今、未来機械の仕事で感じることについて、話を聞いた。

 

(お話を伺った岩城さん)

(お話を伺った岩城さん)

 

―未来機械に入社されるまでのキャリアについて教えてください。

岩城:香川県出身で高校卒業まで香川で過ごし、関東の大学に進学しました。就職活動の際に香川へのUターンを考えていたのですが、志望していた会社に香川県での採用が無く、隣の岡山県で証券会社に入社し、営業を担当しました。その後、元々海外志向も強かったため、大阪で企業の海外進出を支援する財務・会計コンサルティングの会社に転職しました。その頃は地元に戻るより「海外に関わる仕事がしたい」という想いの方が強くなっていましたね。入社後はインドに配属になり、2年間現地に赴任しました。帰国して、出産も経験し、その後に未来機械に転職しました。

 

―これまでのキャリアや海外赴任時に特に印象に残っている出来事はありますか。

岩城:岡山で働いていた際に、地元の企業から「海外に販路を広げたい」という声をよく聞いていて、「地域の産業を助けたい」という想いを持っていたんです。インド赴任中は本当に大変で、言語や文化や考え方が異なり、外国人として異国の地で働くことの難しさに直面しました。「日本人であることを忘れなさい」とも言われましたね。インドの方々からも多くを学び、毎日のように大きく感情が動くほど自分の心に変化が生まれていることに、苦しさと同時にうれしさも感じた2年間でした。

 

―海外への想いが強い中、転職でなぜ未来機械を選ばれたのですか。

岩城:出産を経験し、家族で住むこと+バリバリ働くこと+海外と関わる仕事をすること、この3つが叶えられるキャリアを考えて、転職先を探しました。理想を言うと、再び海外で仕事をしたいという想いはあったんです。ただ、子育てのことも考えて香川に戻ることを決めました。未来機械が、香川勤務でありながらインド・中東向け営業の求人を出しているのを見て「1番やりたいことだ!」と直感し、すぐに応募しました。
社長の持つビジョンが大きく、「人が働くべきではない過酷な環境で動けるロボットをつくり、社会を豊かにする」という考えに共感したことも決め手になりました。

 

(岩城さんの仕事の様子)

(岩城さんの仕事の様子)

 

――未来機械で働く今、感じていること

―未来機械に入社されて、今までの仕事との違いやギャップを感じる部分はありますか。

岩城:ベンチャー企業なので、まだまだ会社の組織が整っていないところは正直あります。ただ、だからこそ会社ができあがっていくプロセスを知れるところはおもしろいと思っています。
また、海外との接点は想像以上に多いです。様々な接点や業務のやり方があるので、海外との関わりしろを自分からつくりたいと考えていますね。それと、子育ての時間とどう両立するか、日々模索しています。

 

―ベンチャー企業で働く上で大切だと感じていることは何でしょうか。

ベンチャー企業という言葉のイメージがひとり歩きしている部分もあるのかなと思います。ベンチャー企業だからこうあるべき、と言うよりは、ひとつひとつの組織をつくるのは人なので、その組織で働く人こそが大事だということはどんな組織でも変わらないと思います。未来機械の人は本当に多彩ですから、ひとりひとりが経験を積むことで、より創造的なチームになっていけるんじゃないかなと感じています。

 

―今まで経験した最も印象に残っている業務は何ですか。

岩城:中東から大型の受注が入り、その輸出入に関する一連の業務を担当したことですね。工場での製造から梱包、貿易関係の手続き、全体の流れやスケジュールを見て、納期通りに納入できるように各所との調整に動き回りました。本当に納期に間に合うのか、スケジューリングや調整はヒヤヒヤしましたが、無事に納入が完了できたことは大きな自信になりました。

 

―未来機械で働くのに向いている人、こういう人といっしょに働きたいと思う人は、どんな人ですか。

岩城:ゼロからイチをつくることを楽しめる人、さらにそのゼロからイチを論理的につくれる人ですね。こうあるべきということに囚われ過ぎない人が良いと思います。

 

―女性として働いていて実感することがあれば教えてください。

岩城:未来機械は働く女性を応援してくれる会社だなと感じています。たとえば私は子育て中ですが、フレキシブルに業務内容や形態を考慮してくれて、とても感謝しています。その分、会社にも社会にも精一杯貢献していきたいですね。

 

(談笑する岩城さんと百田さん)

(談笑する岩城さんと百田さん)

 

――未来機械で、これから目指す未来

―最後に、未来機械の仕事を通じて実現したいこと、目指したいことを教えてください。

百田:未来機械ならではの製品を世の中に送り出したいです。短期的には、売上の軸になるような製品を世の中に出すことだと思います。売上が上がるということはそれだけ世の中のニーズに応えられたということですし、開発して利益を上げ、それを原資に新しい開発をするというサイクルを回せるようになることが、まずは大切だと思います。
あと、実は元々、起業家のような社会課題に対して自ら解決を図れる人に憧れがあるんです。それこそゆくゆくは、社内起業家のようになって、社会課題に対して自ら新しい製品を生み出して解決ができる人になりたいですね。

 

岩城:子育てが落ち着くに連れて、視野を広げて常に新しいことに挑戦していきたいと思っています。ロボットの知識が豊富でなくても、自分に貢献できることは何かを考え、過去の営業の経験が活かせるんじゃないかと思い始めたところです。未来機械はやはり技術を基盤にした会社なので、技術チームとのコミュニケーションをより密にして、自分が持つ営業の目線や視点を技術に付加したり、技術に関する発信を強化していけたらと思っています。

 

 

「未来機械は、ロボットをつくることを通じ、新しい未来をつくっている会社なのだと思う」と冒頭に書いた。未来機械は、「ロボットをつくること」そのもの以上に、それを社会に実装し、社会の課題を解決することを大切にしている。「自分たちが作りたいものを作るだけではなく、世の中に必要とされるものになっているか」「展示会でディスプレイされるだけではなく、実用性があり実社会で活躍できるか」、常に自らに問いかけながら、社会のニーズを尊重したものづくりを積み重ねている。その姿勢こそが、新しい未来や豊かな社会につながっているのだと感じた。

 

 

 

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制作:四国経済連合会
取材:一般社団法人四国若者会議

 

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